第一次世界大戦時の日独戦争(1914-1918年)で、日本はドイツに勝利し、当時国内有数の軍都であった久留米は青島(チンタオ)から大量のドイツ人俘虜を約5年間受け入れました。そこでは、多くの困難と葛藤を経験しながらも、国際人権規約に基づいて可能な限り人道的な配慮が試みられ、コンサートや演劇、スポーツ、ハイキングなどが頻繁に行われました。また、経験豊富な俘虜たちは、後のブリヂストンなど地元の産業にも大きな影響を与えました。ところで、ドイツ兵俘虜収容所は全国にあり、久留米の周辺では熊本や福岡・大分にもありました。本講座では、昨年に引き続き、久留米収容所の事情をさらに掘り下げると同時に、それを軸として各地の収容所について最新の研究事情などを明らかにして、戦争捕虜の人道的取り扱いの可能性について論じ、戦争が相次ぎ、大量の捕虜が生まれている今日、戦争捕虜に対する人道的配慮は可能かという普遍的なテーマを、多角的に検証したいと思います。
久留米大学福岡サテライト
福岡市中央区天神1丁目4番2号
エルガーラオフィス6階
:講演日 6月1日(土)13:30~15:30
演題 「日独戦争とドイツ兵俘虜」
講師 久留米大学法学部教授 上村 一則
:講演日 6月8日(月)13:30~15:30
演題 「全国の俘虜収容所の概要」
講師 久留米市文化財保護課主査 小澤 太郎
:講演日 6月15日(土)13:30~15:30
演題 「福岡・大分の俘虜収容所」
講師 元久留米市文化財保護課職員 堤 諭吉
:講演日 6月22日(土)13:30~15:30
演題 「熊本・久留米の俘虜収容所」
講師 久留米大学文学部教授 大庭 卓也
2,500円(全4回合計)
40名
※申込期間 3月1日(金)~5月10日(金)
メール(koukai@kurume-u.ac.jp)、FAXから
①氏名(フリガナ)、②性別、③年齢(年代)、④住所、⑤電話番号(日中連絡がとれる番号)、
⑥メールアドレス(あれば)、⑦受講希望講座、⑧受講料支払方法
(郵便振込または銀行振込のどちらかを明記)を記入の上お送り下さい。
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