公民館長の「義務教育学びなおし講座」@内浜公民館 NEW
生涯学習課 2026年04月24日
参加イベント:公民館長の「義務教育学びなおし講座」
主催:西区公民館長会、西区役所生涯学習推進課
日時:2026年1月27日~3月24日、毎週火曜日18:30-20:30(全9回)
キーワード:学びなおし、夜間講座
体験者(レポート筆者):福岡市役所/市民局/生涯学習課/主任社会教育主事 永田
西区の内浜公民館で9回シリーズの夜間講座が開催されました。教えるのは、学校教員の経験がある公民館長や区役所職員です。理由、国籍を問わず、16歳以上の学びたい人は誰でも無料で受講できます。題して「公民館長の『義務教育学びなおし講座』」。私は9回のうち3回見学させていただきました。以下にレポートします。
第1回:オリエンテーション(1月27日)
初日の講師は、外部からお招きしたNPO箱崎自由学舎ESPERANZA代表の小田哲也先生です。次回以降の先生(公民館長)も見守る中、小田先生は、年代も動機もさまざまな4人の受講生にやさしく語り掛けます。
「みんな緊張しているでしょう。ぼくも緊張しています。後ろにいる先生方だって緊張しているはず。だから今日はみんなで緊張をほぐしていきましょう」。
そう言うと小田先生はハンカチから花を出すマジックを披露し、場の空気を和ませまてくれました。その後はチームビルディングを目的としたゲームをみんなで楽しみます。受講生が自然と語り出す仕掛けがふんだんにちりばめられていて、それぞれの人柄も少しずつ見えてきました。
受講生の一人の言葉が特に印象に残っています。
「私もいろいろな理由で学べなかったのですが、母は小学校にも行けてなくて。母が生きていたら今日来たかっただろうなと思って、母の写真をカバンに入れてきました」。
第7回:英語(3月10日)
教室(内浜公民館の講堂)に入ると、受講生は8人になっていました。第1回にいらした4人の皆さんも全員いらっしゃいます。この夜間講座を企画した内堀係長に聞いたところ、受講生の年齢の幅は、10代から70代までだということです!
先生は、西区生涯学習推進課・人権教育推進員の尊田さんです。主に「しゃべること」を重視したクラスで、フォニックス発音と簡単なフレーズを反復練習したら「さあ、みんなで自己紹介をやってみましょう!」ですよ。「教室内を自由に歩いて2人組になったら交互に自分のことを話しましょう」って、正直ハードル高すぎじゃないですか、と思いましたが、受講生の皆さんはとても積極的で、私も巻き込まれてどんどん話しかけられます。その姿勢にこちらが学ばされる思いでした。
休憩時間に受講生の女性が言っていたことがまた印象的でした。
「英語楽しいね。こんなに楽しい授業なら(中学生の時も)勉強してたかも!」
第9回:国語(3月24日)
先生は周船寺公民館の冨澤館長、授業内容は前半が漢字・四字熟語、後半が俳句・短歌・川柳で、受講生は9人(!)でした。
漢字と四字熟語は練習問題が配られ、「自分で考えてみた後は、わからなかったところを周りに聞いてみよう。最後はスマホで調べてもOK」という進め方でした。多様な世代の受講生が自然に教えあい、学びあう光景が生まれ、教室は大いに盛り上がります。それは、私の記憶にある中学校の教室、しかも休み時間のにぎわいそのものでした。
後半の俳句・短歌・川柳は、冨澤館長から定型を学んだ後、「さあ創ってみましょう!」ですよ。しかも、最後に発表付きです。大丈夫かなあと心配しましたが、受講生の皆さんのポジティブさ、熱心さは想像以上で、9作品はどれも本当に見事でした。中から4句を紹介します。
これは、第1回目で御母上の写真を持ってきたと言っていた女性の句です。この講座は9回皆勤だったとのこと。「ここで学ぶわくわく感が春のようでした」と自句自解しました。
20代男性の句です。10代のころを思い出して創りました、と語りました。
最高齢、70代男性の句です。アレルギーで食べたいものを食べられないお孫さんの気持ちを詠んだということでした。
外国にルーツがある受講生の句です。「いいなと思ったことを全部俳句にしていきたいです!」と嬉しそうに話してくれました。
最後に、この講座全体の感想を一人ひとりが発表しました。
「日本の全都道府県が言えるようになった」
「学習障がいがあって不安だったが勉強が楽しい気持ちに変わった」
「学んだことを家族に聞いてもらった」
「仲間ができた」
「毎週来るのが楽しかった」
そして、異口同音に、講師と運営への感謝、「次があればまた勉強したい」という思いが寄せられました。それを受けて、冨澤館長は、「人はいくつになっても学べます。一緒にずっと学びましょう」と呼びかけました。
講座に参加して、私は「学習は権利だ」とするユネスコの発信を思い起こさずにはおれませんでした。私自身が本当に学ばせていただきました。受講生の皆さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました。